ANAのマイルが1月で期限切れになってしまうので、これを使って旅行に行くことにした。
残念ながら、10,000マイルと北海道や九州までは飛べないので、車や電車では時間がかかる金沢を選ぶ。
来年の頭には北陸新幹線が開通、最速2時間半で行けるらしいけれど、小松空港なら福井方面にも視野にはいる。
そうだ、越前ガニを食いに行こう。
午前8時15分羽田発という早いANA970便で小松へ。
朝御飯に奥様が買ってきたのは、鯖寿司。いまから北陸に行くのになぜ...
天候は快晴、富士山が美しい。雪に覆われる山梨にはまだ孤立している集落があるのだと思うと、遊びに行くのはちょっと複雑な気持にもなるが、この旅行を取りやめても何が変わるわけでもない。
小松からはバスで福井へ。永平寺や、すし吉田「支店」というプランも考えていたが、寺は奥様が興味がなさそうだし、寿司は開店まで2時間近くあるし、ということで一気にえちぜん鉄道で三国港へ。
途中に見える操車場には2両編成も見えたが、人の多い時間以外は1両で運転しているんだろう。アテンダントという札をつけた若い女性二人が、地元のイベントを車内でアナウンス。空いているシートで荷物を整理し、台本を見ながら喋るのが、ローカル感を盛り上げる。
まず本日の宿に行き、スーツケースを預けて身軽になり、市場や海鮮問屋が並ぶ海岸沿いの道を歩いて三国の町中に向かう。
と、目当ての魚問屋直営の食事処田島が。
頼んだのは、海鮮丼と、甘海老丼。甘海老丼は、大ぶりの海老10匹が下の白飯を隠している。海鮮丼は、山盛りの海の幸。甘海老も4匹。これは、海鮮丼を2つでも良かったか。
窓から見える九頭竜川の河口も昼時には漁船はほとんどいない。
海沿いから町中に入り、古い建物が並ぶ町並みを抜けて、三国駅前へ。
駅前からバスで向かったのは東尋坊。
1kmに渡って岩の柱でできた崖が続く独特の景観は壮観。
さらに驚くのは、こんな断崖絶壁なのにまったく柵がないこと。景観を保つためとは言え、安全は自己責任という観念がまったく無い日本の有名観光地ではここくらいではないだろうか。
海の上から絶壁を眺めることができる遊覧船もあるのだが、冬の間は、海が荒れているためほとんど出ることはないようだ。前日には、珍しく40日ぶりに出ていたようなのだが...
波をかぶれるあたりまで降りていきたいところだが、とてもではないが同行人が行けそうにないので、あきらめる。
気が付けば1時間以上たち、帰りに乗ろうと思っていた1時間に1本のバスは行ってしまった。次のバスまで、あと50分。土産物屋まわりをしながら時間をつぶす。
バス停と海岸を結ぶ通りの土産物屋は、なぜか数十種類のソフトクリームを売る店が10件近くある。ソフトクリームが名物になる理由も無いような気がするのだが...
今日の宿「ばんこ旅館」についたら、すぐに3階の風呂へ。
海向きに窓があり、晴れていれば海に落ちる夕日がきれいだろう。残念ながら、ちょうど日没時には雲が厚くなってしまっていたのだが。
写真は、風呂の真下にある部屋からの景観。
客室数に比べれば、ちょっと広めの方だろうか。
ナトリウム・カルシウム一酸化温泉という透明で熱めの湯。
僕は、熱いお湯が好きなのでちょうどいいのだけれど、温めのお湯が好きな人にはうめないとちょっと熱すぎるかな?
旅館にしては24時間入れるのはうれしい。
夕食は、奥様が越前がにのフルコースを頼んだと言う。
まず、ゆでがに。
ゆでがには1人分が越前がに丸ごと1匹とずぼがにの足1匹分。
ずぼがには、脱皮したばかりのズワイで、これは越前がにとは言わないらしい。
越前がには身がつまっているのがおいしいけれど、ずぼがには身が柔らかいのが美味しい。どちらも別のおいしさだ。
これが、越前がにの証、イエロータグ。
しかし...
かに2匹を食べるとこれはかなり腹にたまる。しかも剥きながら食べているので、時間がかかりこともあってお腹がふくれてくる。これだけでもう一食分を越えている感じ。
次は、焼き蟹。香ばしく甘い。しかし、奥様はもう「細い足はいいや」とかぜいたくな事を...
そして蟹の刺身は足2本をいただき、残りはしゃぶしゃぶに。
〆は、しゃぶしゃぶのつゆを使って、雑炊。
ちょっと多すぎである。これを食すなら、昼飯抜きくらいで挑戦したいところだ。
で、越前がに3匹とずぼがにを本当にいやと言うほど食べ、温泉で体いっぱいに染み付いた蟹のにおいを落としておやすみなさい。
スマホのGPSは飛行機の中ではほとんど受信できない。それだけじゃなく、なぜかところどころ軌跡が切れている。やっぱり専用機にはかなわないな。
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