残すは、1.3kmの帯広のスーパーSSのみ。
路面はスリッパリーだがフラットで、普通の車ならもうゴールしたも同然。
だが初日にファイナルが壊れたのは、このSSのスタート。
まだまだ安心はできない。
2台同時に走るこのSS、相手は、クラスの2番手争いをしている杉山ランクス。
完走ペースを保つため、あえてタイムは気にしないようにしてきたものの、ここまで来ると欲は出るもの。
今まであったマージンを、どれだけつめられたかは気になっているだろう。
何より同時に走る相手には、負けたくないに違いない。
が、教習所でも褒められるような大人のスタート。
坂を半分くらい登ったあたりで、既に杉山車は平地のコースに入っていく。
しかし2速に入ってからは、滑りまくる路面を攻め始める。
今までかすりもしなかったリアをヒットするほど。
(まあ、単なるミスだけど)
はやる心にラインは若干乱れるものの、駆動系をほぼ心配しなくていい状態での走りはランクスを追い上げ、1秒差をつけてシビックはフィニッシュラインを駆け抜けた。