最終SSでミッショントラブル。
レグ離脱届けをオフィシャルに出して、サービスに連絡。
スペアミッションはあるのでそれに交換して、俗に言うスーパーラリーに出走することになる。
WRC規則上、レグ離脱はリタイヤとは異なり、ペナルティを受けるだけで競技自体は続行できる。
しかし次のレグに出るためには、次レグスタート時刻の4時間前までに車両をパルクフェルメに入れなければならない。
それが出来ない場合は、本当にリタイヤになる。
僕はオフィシャルと、再出走手続きが確実に進んでいることを確認し、
サービスは、時間の切られたミッション交換を進める。
しかしスペアミッションの信頼性は低く、また作業できる時間は限られている。
まだSSを1/3しかこなしていない状態で、よい方のミッションが壊れてしまったのに、残り2/3を走りきれるかは非常に不安だ。
そこで2レグは走行せずに、3レグのみを行いゴールするという方針をとることにした。
そうは言っても、最低限2レグのTCを一つは通過してからでないと、2レグを離脱して3レグを走行することは出来ない。
つまり、どちらにしろ2レグ開始の4時間前には、自走できる状態にしてパルクフェルメに車を入れないといけないのだ。
洗車もしていない泥だらけの車の下にもぐり、エンジンを釣り、交換を始める。
刻々と迫る制限時間。
明日の平山車のサービスもあるため、2チームに分けて1チームは先に帰り休息を取る。
限られた時間の中3人の作業が続き、制限時間7分前というぎりぎりでパルクフェルメに車両を搬入。
リタイヤという事態は避けられた。